対応させるデバイスをあらかじめ選定しておこう
レスポンシブWEBデザインで作られるページは、ブラウザの大きさによって見た目を切り替えます。
ブラウザの大きさはデバイスによってまちまちです。
スマートフォンといっても、画面の大きさはバラバラですね。
タブレットも沢山の種類が出ています。
設計の段階でこの沢山ある種類の中から、どの画面サイズにまで適応させるのかを決めておかないと、後になって大変な思いをすることになるでしょう・・・
決めておかないとどうなる?
例えばレスポンシブサイトを作る事になり、対応させるデバイスの選定をしないまま進めた場合はどうなるでしょうか?
とりあえず手持ちのスマートフォンとPC画面で違和感なく作ったとして、クライアントに提示したら「iPadの時はなんで変わらないの?」という言葉が返ってきたとします。
クライアントからしたら、タブレットのサイズも対応するだろうと思っていたのに、スマートフォンの時と変わらない状態で表示されてしまって戸惑ってしまいますね。
レスポンシブサイトは最適化ではなく汎用化
レスポンシブWEBデザインは、様々なデバイスの閲覧に汎用化させるのが目的です。最適化させるものではありません。
最適化させたいのならば、デバイス専用にサイトを作るか、アプリを作成すべきでしょう。
しかし汎用化は、どのようなデバイスでも見やすいように作ることが重要になります。
ですがWebサイトを表示できるデバイスは多岐に渡ります。
スマートフォンやタブレット以外でも、カーナビやテレビ、電子辞書やゲーム機まで、「え?こんな物でも?」と驚くような機種が増えています。
しかもそれぞれに異なるブラウザを搭載しています。
これら全ての表示を確認して保障をする為には、実機を用意して表示の確認をすることになりますが、実際には非現実的です。
レスポンシブサイトを制作する時に大切なのは、表示を保証するデバイスを先に決めておくことです。
共通の認識を持って、仕様を決めてから本制作に入る
先ほどのように、事前にこちらで対応デバイスをしっかり選定していなかったため、クライアントの想定していた対応デバイスの認識がずれていたことによって起こった問題を防ぐ事ができます。
では汎用化について、クライアントと共通の認識を得る。対応範囲やレイアウトイメージを明確にする。これらを決めるにはどのようにすればよいでしょうか。
表示保障をするデバイスを決め、そのデバイスに対するレイアウトのイメージを明確にした資料を構成案の段階で提示し、承諾を得ておく必要がありますね。
先にスマートフォンとPC用しか想定しないまま作り込んでしまうと、後から別のデバイスへの対応もつけ足していくと、先に対応端末を決めてから進めた場合と比べて作業時間が大きく変わってきます。
また、想定にずれがあった場合は意見をいただくことができ、初期段階で調整ができます。
案件が動き出して、HTMLもCSSも大部分を組み終えそうな時にレイアウトの変更をしたいとなったら、当初の決めごとの範囲外になるので、その分の費用をもらい別途でスケジュールを切ればよいのです。
このように、対応デバイスのすりあわせはレスポンシブサイトの制作におけるリスクヘッジとして大変有効だと言えます。最適な対応デバイスを決められるよう、その時の最新のデバイスシェアや、OSバージョン、ブラウザシェアなど常に動向を探っておくと良いと思います。
まとめ
・デバイスの選定をあらかじめしておかないと、お互いに想定していた表示形式に差が出てしまう。
・ホームページはテレビ・カーナビ・ゲーム機など、様々な端末でも表示できるようになっているので、どこまで対応させるのかを決めておかないと、後から対応させる機種がどんどん増え、単純な制作工数やチェックにかかる費用や期間が膨れ上がる