無償で提供され、誰でも改良・再配布ができるソフトウェア
一般的なソフトウェアは使用料が必要となり、変更など手を加える場合ではその開発者でなければ修正ができません。対してオープンソースとは、ソフトウェアのソースコードを無償配布し、誰でも編集・再配布ができるようにしてある物です。
ソフトの仕組みを誰でも見る事ができ、利用する事ができる物を「オープンソース」といいます。
正に文字通り、オープン(公開された)ソース(ソースコード)というわけですね。
どこまでも自由ではない
「好きなように使っていいよ」と公開されているオープンソースですが、それを元に仕組みを勉強しても良し、自分でカスタマイズして利用しても良し、改造した物を配布したり、自分が造るソフトの元にしてもOKです。そんな便利なオープンソースですが、何をやってもOK!!!という事ではありません。オープンソースといっても守らなければならない事柄がいくつかあります。
WordPressの場合は再配布する物もGPLライセンスにする
例えばWordPress!これもオープンソースなソフトウェアです。自前のブログとしての利用もできますし、作り込めば企業のホームページとしても利用できます。
テンプレートをカスタマイズし続けていくと、原形がわからないくらいオリジナリティ溢れる作品にしていく事もできちゃいます!
ですが、WordPressは「GPL」と呼ばれるラインセンス形態になっています。
GPLとはソフトウェアのライセンスの種類の事で、「利用は自己責任」「著作権の表示は消してはならない」「複製・改変・再配布・販売等は自由」「再配布する物もGPLライセンスにする」などの決め事が成されています。
このGPLライセンスにある、
「複製・改変・再配布・販売等は自由」
「再配布する物もGPLライセンスにする」
この2つを守るとすると、WordPressを使って出来上がった作品も「オープンソース」にする必要があるという事になります。
頑張ってカスタマイズを重ねて、独自の方法で作り込んだから中身は秘密にしておきたい!と思ってもそれはできないのです。
ライセンスの種類によって縛りがあったりなかったりするので、利用の前にはチェックが必要ですね。
何をやっても自由!だってオープンソースだもん!!・・・と思っていると、実はライセンス違反をしてしまっていた!なんて事になりかねません。注意しましょう。
オープンソースという言葉のニュアンスに注意する
基本的には「オープンソース」はソースコードの閲覧や流用を許可している物を指しますが、「オープンソース」という単語を何の気なしに使っている場合では、1.「中身を見ていいですよ」という意味で使っている方
2.「中身を見て好きに使っていいですよ」という意味で使っている方
3.「中身を見て好きに利用・改造していいですよ」という意味で使っている方
4.「中身を見て流用・改造・配布していいですよ」という意味で使っている方
などなど・・・さまざまな捉え方で「オープンソース」と言っている方がいるので、無用なトラブルを避ける為にも認識のズレがないかに注意しましょう。
誰でも見れるので利用者が多くなる
オープンソースは利用しやすい物なので、利用者が多くなります。自前で仕組みをプログラムして作り込むより、用意されているオープンソースを利用した方が遥かに短時間でつくりあげる事ができるからです。
利用者が多いという事は、情報を集めやすいという事に繋がります。
例えばWordPressで作り込みに困った時、インターネットで検索すれば解決方法がすぐに見つかったり、同じ事で困っている人がいて、解決までの過程を説明してくれていたりもします(私も何度もお世話になりました)。
困った時に情報が探しやすく、プログラムを編集する事の出来る人も多いので、非常に利用しやすく、編集作業に困らないのが利点なのではないでしょうか。
オープンなため脆弱性が見つかりやすい
利用しやすいというメリット一方で、脆弱性が見つかると脆いという危うさもあります。プログラムの仕組みであるソースコードが誰でも見る事ができるので、どこに欠陥があるのか?攻撃できる穴はないかを探る事もできてしまいます。
もしプログラムの根本に重大な欠陥が見つかれば、同じプログラムを利用している方全員に不正な攻撃を仕掛ける事もできてしまいます・・・
なんだか怖いですが、こうした事態を防ぐ為にアップデートがあります。
時々やってくるアップデート、動かなくなるとか、見た目が変わって操作性が下がるとか・・・いろいろ言われる事の多い物ですが、セキュリティ強化の意味合いもあるので、更新が来たら仕様を確認して、アップデートしましょう。