どちらも同じ読みをするのでわかりにくい
もしかしたら、日常生活を送る中で文字を目にしないという時間は、ほとんどないのではないでしょうか。当然ながらWebサイト制作をしているときにも、掲載する文字があるので文字情報が出てきます。
お客様から頂いた文章をコンテンツへあてはめたり、伺った事業内容などから文章を起こしてコンテンツにしたり、画像を作る時にも文字を含めたリンクバナーやイメージ画像の作成などなど、文字を扱う機会は非常に多いです。
そんな中で「〇〇しにくい」という意味合いで使われる「づらい」と「ずらい」がとても気になりました。
「使いづらい」と「使いずらい」、「動かしづらい」と「動かしずらい」などなど・・・
「づ」と「ず」では声に出して発音を聞いても、同じ音なのでどちらなのかわかりにくく、どちらが正解なのかと迷う事もありました。
どちらを使っても一応、読むことができます。これがもっとも厄介で、どちらが間違った使い方で、どちらが正しい使い方なのかが気付きにくいのではないでしょうか。
正解は「づらい」
結論から書くと、「づらい」を使う方が正しい使い方です。この場所で答えが出ましたが、しばらくすると忘れると思います。
忘れないために、その理由を知って、自身の中に落とし込む事が重要ですので、これからその理由を説明していきましょう。
一度文章を分解して考えてみよう
たとえば「使いづらい」。この言葉分解していくとを「使う」と「つらい(辛い)」の2つに分ける事ができます。
分けてみたら辛いという言葉がみつかりました。
では同じように「ずらい」で考えてみましょうか。
「使い」「すらい」???なんだかとても不自然です。
すらいという日本語はないですよね。
「つらい」という言葉には「〇〇しにくい」という意味がありますが、「すらい」には特に意味が無いと言えそうです。
海外の言葉なら似たような読みで意味のある単語はあるかもしれませんが、日本では違いますね。
なので「すらい」「ずらい」という使い方は間違いだと気が付きます。
ちなみにですが、英語でslyという単語がありました。これはslάɪと発音するようです。
この単語には「ずるい、悪賢い、いたずらな、ひょうきんな」といった意味があるそうです。
無理やりあてはめてみると、使うのはずるい・使うとひょうきんという意味になるのでしょうか。
これはちょっと違いますね。そもそも言語が違うから当然なのですが……
使う事が辛いから「使いづらい」
この様に使っている場面を想像してみると、使いにくくて辛い時に「使いづらい」という言葉がつい口から出てくるのではないでしょうか。使うという言葉以外でも、読みづらいという使い方もしますよね。
これも読んでいて辛いから「読みづらい」と表記します。
他にも雪が降って足元が悪く「動きづらい」とかでしょうか。
何かをしていて「辛い」と思う場面で「〇〇づらい」という使い方をするのだなと思うと、なんだかスッキリしませんか。
人それぞれだとは思いますが、私は「何かをする事が辛い」という使い方をするから「〇〇づらい」なのか!とスッと腑に落ちる感覚がありました。
やはりどうしてそうなるのかといった理由や根本が分かると、もし「づ」か「ず」かで迷った時でも、このことをすぐに思い出して「づ」を選択する事ができるようになるとおもいますよ。
どうして「ず」が増えたのか
「づらい ずらい」で検索すると、多くのブログ記事などがみつかります。それだけ皆さんどちらが正しいのか、迷っているのではないでしょうか。
そもそもどうして「ずらい」という言い回しが混在しているのでしょう。
声に出したときに同じ発音をするからというのも、一つの理由で挙がると思います。
また現代ではインターネットを使って気軽に文章を発信できる時代となりました。そこで「づらい」と表記したいと思った時、声に出したときに同じ読み方をする「ずらい」を間違って使ってしまうといった事態が増え、広まってしまっているのかもしれません。
正しく使われている文章が増え、間違いが正されるのが先か、面倒だからどっちでもいいよ~と辞書に載るのが先か、ちょっと楽しみでもあります。