jQueryが持つ必要性の低下と脱jQueryについて

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jQueryを使わないようにシフトする場面が増えています

最近、jQueryを使わないという方針が広まっています。jQueryはJavaScriptのライブラリとして広く使われてきましたが、現代の開発環境ではその必要性が薄れてきているのです。では、なぜjQueryを使わない方が良いのか、その理由を具体的に見ていきましょう。

jQueryはJavaScriptのライブラリ

jQueryについて簡単におさらいしましょう。
jQueryはJavaScriptの機能をまとめて部品化したライブラリで、主要なWebブラウザー(Edge、Google Chrome、Safari、Firefox)に対応しています。これにより、ブラウザ毎の差異を意識せずに使うことができます。代表的な機能として以下の3つが挙げられます:
1.DOM操作
2.アニメーション
3.Ajax

これらにより、HTMLの操作、画像の入れ替え、マウスオーバーの動作、外部ファイルの動的読み込みなどが簡単に実現できます。

jQueryの利用を控える理由について

このところjQueryを使わないという話を聞いたり、使わないケースが増えてきたように思います。
jQueryを使えばJavaScriptの記述が簡易的になったり、各ブラウザへの互換性を持ったりと、とても便利です。

ですがインターネットブラウザの進歩もあって、最近ではブラウザ毎の差異や、互換性の問題が少なくなっています。
以前はjQueryを使わないと動作しなかったコードも、今では標準のJavaScriptで対応可能です。

jQueryは軽量で、ファイルの読み込み速度にはあまり影響を与えませんが、ダウンロード後の実行時に処理速度が遅くなる事もあります。
これによってWebページが表示されるまでに時間がかかってしまう…といった悪影響が発生します。

Webサイトは表示完了までの速度が問われる時代ですので、使っていない処理は削って、必要な物だけに絞る事でパフォーマンスを向上させたいと考える事が多くなりました。
必要な機能だけを実装する事で、不要なコードを含まない軽量なファイルにする事ができます。
軽量なコードはブラウザでの解析・実行が速く、ページ表示が早くなります。


こうした現状とデメリットを踏まえて、わざわざjQueryを使わなくてもJavaScriptの記述で動作させることができるのに、jQueryを利用するのはどうなのだろう?という疑問もあります。

jQueryの利用を控えようと思う方が増えた理由として、jQueryの必要性が薄まってきたから。というものが考えられます。

jQueryを使うデメリット

jQueryを利用する事で得られるメリットは確かにありますが、利用する事によるデメリットはどのような物があるでしょうか。

jQueryを利用する事で表示が遅くなりがち

jQueryはいろいろな事が実装できます。なので記述されているコードの量も物凄い事になっています。
読み込む際に処理が重くなってしまって、表示までに時間がかかる場合も出てきます。
Webサイトの表示完了までの時間は、直帰率や検索順位にも影響するので、無視できない問題です。

単にjQueryの利用をやめたからといって、読み込み速度が劇的に変化するものでもありません。
表示速度改善の決定的な要因とはなりにくいですが、同じ機能をJavaScriptで持たせられるなら、わざわざ表示速度低下の要因になるかもしれない重たいライブラリを読み込ませるメリットもあまりないかもしれませんね。

慎重に実装と動作検証を行う必要がある。

jQueryに限った話ではありませんが、Web標準に対して不具合が発生する場合もあります。
過去にスタイルシートへ「:has()」という疑似クラスが追加された時、jQueryが持つ似たような機能が影響してしまって、Webサイトの表示に不具合が出たという報告があります。
現在は問題なく利用できますが、今後Web標準機能が実装される度に、どこかに影響がでる事があるかもしれません。
影響が出たとして、要因の特定と解決策の検討はとても大変な作業になります。
今後も似たような現象が必ず発生するとはいえませんが、逆に無いともいえません。
慎重な対応が必要です。

無理に脱jQueryを行わない

当然ながら長期間jQueryを使ってきたプロジェクトで、突然jQueryを排除するのは現実的ではありません。
そうした結果、作業工数が膨れてしまったり、Webサイトのクオリティが下がるのはおかしな話です。

無理に推し進めても良い事ばかりとはならないので、いくつも利用しているjQueryのコードを、段階的にネイティブな記述に置き換えてみるのもいいかもしれません。

急な変更によって、どこにどんな影響が出るかわかりません。
様々な要素に対して、動作に影響がないかを全てチェックしながら作業するとなると大変ですね。
既に運用しているWebサイトに手を加えるよりも、新規立ち上げや、リニューアルなどのタイミングで検討してみるといいかもしれません。

まとめ

脱jQueryは一見すると大変そうに思えるかもしれませんが、段階的なアプローチをとることでスムーズに移行できます。ブラウザの進化やJavaScriptの改善に伴い、ネイティブなコードでの実装がより現実的かつ効果的になってきました。これにより、パフォーマンス向上、メンテナンスの簡略化、セキュリティ強化など多くのメリットが得られます。

技術の進歩に遅れず、最適な方法を取り入れることで、より良いWeb開発が実現できるでしょう。
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