こんにちは、ディレクターの小川です。私は普段、Webサイト制作だけでなく、顧客のInstagram運用サポートやマーケティング企画も担当しています。
近ごろはAdobe ExpressやCanvaを使ってSNS向けのデザインを行うことが多いのですが、動画をしっかり作り込むときはDaVinci Resolveにも興味津々です。そんな私が今、とても期待しているのがInstagram公式の新アプリ「Edits」。
リリース前からうわさの絶えないこの新アプリ、一体どんな機能を持ち、既存の編集ツールとどう違うのでしょうか? そして企業のSNS運用や個人のブランディングにどう活かせるのか? 私自身の期待も込めつつ、詳しくご紹介しますね。

1. 「Edits」の主な機能
まずは大注目の機能を、いくつか箇条書きでご紹介します。
- 高度な動画編集ツール:
- タイムライン上で1フレーム単位のカット・分割が可能
- 1080p・2K、fps(24/30/60)など撮影時の設定を細かく指定できる
- カメラ設定やプロジェクト管理が洗練されていて、スマホで本格的な編集が可能
- クリエイティブな演出エフェクト:
- AIを使ったアニメーション機能で、静止画に動きをプラス
- グリーンスクリーン合成やオーバーレイなど、表現の幅が広い
- フォントやステッカー、サウンドエフェクトも豊富に揃っていて、ブランディングに役立つ
- 自動キャプション・音声強化:
- 録音した音声のノイズ除去やクリア調整が簡単
- 動画内の音声を自動でテキスト化して字幕を表示(バリエーションも豊富)
- テロップ制作の時間がぐっと減り、より多くの動画を作りやすい
- Instagramとのシームレス連携:
- 作った動画をInstagramのリールにワンタップで投稿できる
- ウォーターマークなしでエクスポート可能なので、他のSNSにもそのまま使える
- プロジェクト(ドラフト)をアプリ内で共有可能で、チームコラボや共同編集がスムーズ
- 投稿後の分析機能:
- 動画の再生回数やエンゲージメントをリアルタイムで可視化
- フォロワー以外へのリーチ数やスキップ率も詳細にチェックできる
- データを見ながらPDCAを回せるので、コンテンツ改善に役立つ
これだけでもすごく便利そうですよね。撮影から編集、投稿後の反応分析まで一気通貫でやってくれるとなると、「企画から配信まで別々のツールを使っていて面倒……」という課題が解消されそうです。私自身は企業のSNS運用案件を抱えているので、こういうオールインワン型アプリは本当にありがたいと感じています。

2. 競合アプリとの違い
現在、私はAdobe ExpressやCanvaを日常的に使っていますし、高度な編集をするならDaVinci Resolveにも興味があるところ。ただ、Editsにはそれぞれと違う強みがあるように思えます。
2-1. CapCutとの比較
- TikTok発のCapCutは操作が直感的で、テンプレートも充実しているため初心者も簡単に動画が作れるのが魅力
- 一方、Editsはクリエイターがゼロから作り込むことを重視しており、テンプレ依存になりにくい
- Instagramと連携していて、投稿後のデータを詳細に分析できるのもEditsの強み
- 企業アカウントの運用担当者にとっては、ウォーターマークなしで高品質動画を投稿できるのは嬉しいポイント
2-2. Canva・Adobe Expressとの比較
- CanvaやAdobe Expressは画像編集・デザインにも強いオールマイティなツール
- Editsは動画編集に特化しており、タイムラインの扱いやエフェクトの豊富さで差別化
- テンプレが多いCanvaなどに比べ、Editsは独自の映像表現を追求できるのでオリジナリティを出しやすい
- 投稿後のエンゲージメント分析まで一気通貫でできる点はCanva・Adobe Expressにはない魅力
2-3. DaVinci Resolveとの比較
- DaVinci ResolveはPC向けの本格的な動画編集ソフトであり、カラーグレーディングに強み
- Editsはスマホだけで完結し、インスタ投稿に特化しているため、気軽さ・速さで有利
- Resolveのように映画レベルの編集をするならPCが必要ですが、SNSの短尺動画中心ならEditsで十分事足りる印象
3. SNSマーケティングでの活用法
さて、実際に企業のInstagram運用やブランディングではどんな活用が見込めるでしょうか? 私自身の運用経験から、「Editsならこんな形で役立つのでは?」と感じるポイントをまとめました。
- 高品質な動画投稿でブランドイメージ向上
- AIアニメーションや豊富なエフェクトを駆使し、他社とは違うオリジナリティのある動画が作れる
- 写真だけの投稿よりも目を引きやすく、フォロワーのエンゲージメントUPが期待できる
- ドラフト共有でチーム作業の効率化
- 社内のデザイナーやコピーライター、またはクライアントともプロジェクトを共有し、一元的に編集・承認作業が可能
- これまではAdobe Expressで画像を作って、別のPCソフトで動画編集して……と分散しがちだった作業がまとまる
- トレンドへの素早い対応
- アプリ内で流行中の曲やエフェクトをチェックできる(今後そういう機能が拡張されることを期待)
- 話題のリール企画や音源を見つけたら、即アプリ上で作って投稿に回せるので機会損失を減らせる
- 投稿後のデータ分析でPDCAを強化
- 再生数だけでなくフォロワー外のリーチやスキップ率などを細かく確認できるため、改善点を発見しやすい
- “なぜバズったのか?” “どこで視聴者が離脱したのか?” といった視点を取り入れて次の動画を制作できる
- 市場感覚を研ぎ澄ませることで、より成果の出るSNS運用につながる
- マルチプラットフォームに流用しやすい
- ウォーターマークなしで書き出せるので、Instagramだけでなく他のSNS(TikTok、YouTube、Twitterなど)にも同じ動画を展開可能
- 新しいプラットフォームに挑戦するときにも同じ動画をベースに調整できるため、一貫したブランディングが可能
まとめ:Editsは“動画時代のSNSマーケ”の強い味方に
以上が、現時点で判明しているEditsの主な機能と活用法です。
Adobe ExpressやCanvaといったデザインツールに慣れている私から見ても、Editsは「撮影 → 編集 → 投稿 → 分析」をまとめて行える強力なアプリになりそうだと感じます。DaVinci Resolveのように細部までこだわり抜いた映像を作るというよりは、InstagramやSNS運用にちょうどいい本格編集ができるところが魅力ですね。
公式リリースが待ち遠しいですが、実際に触ってみたら、マーケティングの現場でも大活躍する予感がしています。
企業のSNS担当者の皆さん、そしてSNSを楽しむ一般ユーザーの皆さんも、Editsの登場を楽しみに待ちましょう。今後の詳細アップデート次第でさらに便利な機能が追加されるかもしれませんよ。
それでは、今回のレポートはこの辺りで。今後もEditsの新情報が入り次第、レポートを更新していきますのでお楽しみに!
参考文献・情報元
- Instagram公式アナウンス・プレスリリース(2025年1月)
- https://www.soundstripe.com/blogs/instagram-edits-app-preview
- https://massreach.co.uk/blog/instagrams-new-edits-app-video-creation-tool-for-creators/
- https://smashmarketing.co.uk/2025/02/18/edits-app/
- https://www.pcmag.com/news/instagram-capitalizes-on-capcuts-demise-by-teasing-new-edits-video-editing
- https://www.soundstripe.com/blogs/instagram-edits-app-preview
- https://gigazine.net/news/20250120-instagram-announces-capcut-clone-edits/
(本記事の内容は、上記情報をもとに執筆したものです。今後のアップデートにより機能や仕様が変わる場合がありますので、最新情報は公式発表等もあわせてご確認ください。)